「ちょっと待って、待って、何で?」「あ、えっと…あは。」ペタ座りして、放心して。
時々「おーい。」とか声かけても「…あは。」力無く笑うだけで。もう、撫でるしかなくて。
張りつめてる彼女は結構見てたけど、抜けきった彼女を見るのは始めてで、ちょっと意外な顔で。
帰らないと言ってはあったけど、まだ不安を感じていて。彼女らしく、表には出さないでいて。
でも就職ちゃんと決まって、安心して。それで一気に、気持ちが弛みきったみたいで。
彼女が動く気配が無いから、食事作ったりして。食べさせて。やっと少し、戻って。
「もう大丈夫?」「…です。」「驚いたよ。」「…ごめんなさい。」妙にしおらしい彼女がいて。
俺の表情伺いながら、何度かためらって。やっと自分から口開いて。
「えっと。これからも一緒にいてくれるんですか?」まだ少し目に不安さ感じて。
「そのつもり。」努めて普通に答えたら「つもりって何ですか?」問い詰められて。
照れくさかったけど「一緒にいてよ。」言わされて。やっと、普通に笑ってくれた。
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