みんな結婚も早かったし経済的にも豊かで、陰口叩ける所は子供が無い事ぐらいだったから、
「種無し」と呼ばれるようになったと。親父は俺が産まれてるんだから無い訳はないんだけど、
下のおじさんにとっては我慢ならない言葉。切れて当然。警察から帰ってきて、かなり落ち込んで。
俺への遺伝まで気にしだしてたから安心させようと「検査受けてみるよ。」軽い気持ちで言った。
職場の院長に事情話して紹介状書いて貰って、精液検査を受けた。後学の為にとか言いながら。
結果は「ちょっと(精子数)少なめ。何度か検査してみますか。」聞いて一分間くらいは固まってた。
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四度目の検査を終えて。軽度の造精子機能障害との診断。所謂「種が薄い」と言う状態。
自然妊娠は可能なレベルだし若いんだから深刻になるなと言われたけど、ショックだった。
院長に結果を報告したら焼き肉喰わせてくれて。メジロアサマ(競走馬)の話をしてくれて。
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