「でも便りきりじゃダメだし。自分で働いてご飯食べれるようになってないと、ですよね。」
真面目な顔で言った彼女が、可愛くて。「うん。それまでがんばろ。」口突いて出た言葉がそれで。
「お願いします。」やっぱり真面目に返されて。俺も適当じゃいけないなと。腹が決まった。
進学決めたからには、彼女も受験生。三者面談とか進路指導とか本格的に始まった。
進路に選んだ高校は彼女の成績からしたら普通にやってればまず落ちないレベルだったし、
学費とかの事も福祉科の担当さんに相談したら「勉強頑張ってください。」だけで、簡単にOK出て。
進学に関する金銭的な事はクリアできて一安心。お婆さんが凄く安心してくれて。
俺が彼女の一家に会ってからその時までは、常に何か不安とか心配とか抱えた状態で。
やっと訪れた、直面してる問題が無い状態。とりあえず何も心配する事が無い日常。
彼女もお婆さんもやっと少し緩んだ感じで。何となくのほほんとしていた。
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