21発の礼砲
2016年9月11日、ケンタッキー州にあるキャンプ・ネルソン国立基地に、21発の礼砲が鳴り響きました。
その礼砲はイラクで2度に渡り、
爆発物探知犬として見事に任務を果たした「ライアランド」に敬意を表したものです。
彼女は2009年に退役し、
年長のハンドラー(犬を誘導する人)であったジョシュ・サザーランド軍曹に引き取られ、
アメリカで幸せに暮らしていました。
しかし、あるときに体調が急変したそうです。
突然食べることも水を飲むこともできなくなり、無気力で高熱にも苦しんでいました。
そして、8月8日に癌で天国に旅立ったそうです。
大勢の人に見送られて
お葬式にはサザーランド一家の家族や友人、
他にも動物病院のスタッフや退役軍人会のメンバーもライアランドとの別れを惜しみ参列してくれました。
「その瞬間、こみ上げてくるものがあり言葉になりませんでした。ですが、晴天に恵まれライアランドを送り出すには最高の美しい日でした。」
星条旗を受け取ったサザーランドさんは、その時の事をこのように語りました。
現役当時の事を、サザーランドさんはこう語ります。
「普段はごく普通のエネルギッシュでハッピーな女の子でしたが、仕事になると真剣そのものです。一度始めると止めないのです。心から自分の任務に誇りを持って取り組んでいました。」
ライアランドは退役後、すんなりとサザーランド家に馴染んだとのこと。
妻のケイリンさんや2人の息子さん、先住の犬ともすっかり打ち解けていました。
サザーランドさんの現在
サザーランドさんはライアランドとの出会いがきっかけで、
現在は「アメリカ合衆国国土安全保障省の運輸安保庁」で働いているそうです。
「ドックトレーニングやハンドリングが任務でなければ、あれほど長く海兵隊に任務を続けてはいなかったと思います」
このように語るサザーランドさん。
危険にさらされる軍用犬や警察犬は、世間から賛否両論があるのは事実です。
しかし、彼らのおかげでたくさんの命も救われました。
そのような使命を背負って、多くの使役犬は任務に誇りを持って遂行しているのです。
多くの命を救ってくれたライアランドの冥福を祈ると共に、
彼女の働きが無にならない世界を築いて行きたいものですね。
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出典:TODAY.com