メル、トムさんと出会う
この車いすに乗った犬の名前はメルと言います。
プロの写真家であるトム・ディルワースさんとの出会いは、ニューヨークにあるアニマルシェルター『Yonkers Animal Shelter』。
当時足にすり寄ってくるメルに、トムさんが一目ぼれ。
晴れてディルワース家に迎えられることとなったのでした。
メルの病気と、車いす
トムさんがメルを引き取って数週間後、トムさんはメルの異変に気が付きます。
フラフラと歩くメル。
まるで体の重心を固定できていないようなその姿は、日に日に悪化しました。
そして、メルに神経系の異常があるとわかったのです。
痛みは感じない。けれども、完治しない。
もう、自分だけで自由に歩き回れない。
そんなメルをかわいそうに思ったトムさんは、彼にプレゼントを送ったのです。
それは、『Eddie’s Wheels for Pets』が制作した、身体を支えるタイプの四輪車いすでした。
最初はこの新しい「脚」に戸惑いもあったメルですが、
「これまでよりうんと楽に動ける!」
そうわかってから、すぐに車いすを使いこなせるようになったそうです。
世界へ飛び出したメル
「メルは自分が他とは違うことを分かってる。でも、だからこそ歩き続ける。違うからこそ、その為の努力をメルは怠らないんだ」
と、トムさんは語ります。
そんなメルのためにトムさんは、自分が仕事で赴く様々な国へメルを連れて行くことにしたのです。
メルはトムさんと一緒に歩きます。
世界中のどんな場所も、きっと辛くても
「なんの苦もないよ!」そう言いたげに。
メルが病気で抱えた障害は、今の彼にとってなんてことのないものでした。
行けないところなんか、きっとありません。
病気で身体は不自由になってしまったけれど、きっと彼は、世界中で一番自由な犬なのでしょう。
トムさんが、一緒に世界中を歩いてくれる限り……
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