安全規則の例外
高層住宅で起こった大規模な火災は、火災が発生した時のルールが適応しないほど悲惨なものでした。
『その場から動かない』という安全規則は、
消防士の到着後に避難誘導できる火災を仮定して作られたルールだったためです。
しかし6月14日に起こった火災は、
この安全規則を守ったことによって建物内に多くの人が取り残されてしまいました。
https://twitter.com/Kingdom2news/status/874995441053597697
また、炎の勢いによって建物の崩壊が危惧された為に住人の避難は一時中断され、
鎮火作業が優先されました。
その結果、この火災によって多くの人が犠牲になったのです。
消防隊のこの判断は、のちに大きな論争を呼ぶことになりました。
蛇口全開
ナターシャ・エルコックさんの家族は室内で助けを待っていましたが、
通報から90分経っても助けが来ない状況に自力で避難しようと試みます。
しかし玄関のドアノブは熱を帯びており、触れる状況ではありませんでした。
絶望的な状況でしたが、彼女はパニックに陥らないように心がけました。
そして、家中の蛇口を全開にして家中を水浸しにしたのです。
壁やドアなどの熱を帯びた所に水をかけ、家の中で最も温度が低い部屋に彼女と夫、
そして愛娘の3人は身を寄せるようにしました。
「このまま助けが来なかったら…」という絶望の中で、家族は助けが来ることだけを祈っていました。
奇跡
ナターシャさんが通報してから2時間経ったころ、奇跡は起きました。
消防士が家のドアを蹴破って現れたのです。
救助された時には午前3時を回っていて家族は煙を吸い、
恐怖で疲れ切っていた為にすぐ救急隊の治療を受けました。
Natasha Elcock: London Tower Inferno Survivor Shares Miraculous Escape https://t.co/IcY3jvDkEF pic.twitter.com/hc5gzqhmXu
— Answers Africa (@AnswersAfrica) June 15, 2017
この建物の火災によって死亡した人の数は、16日発表の時点に確認された人数で30名。
その後多くの行方不明者が出ていることから、
19日には推定で死亡者数は79人にのぼるのではないかと発表されました。
ナターシャさんが冷静にとった行動によって、彼女もその家族も助かることができました。
もしも彼女がパニックに陥っていれば、家族は助からなかったかもしれません。
最後になりますが、この火災で犠牲になられた方のご冥福をお祈り申し上げます。
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