デールさんのアイデア
そのアイデアに思い至ったのは、ジュードさんの息子のデールさん。
そしてそのアイデアというのは、ミセスTに脚の代わりになる車輪をとりつけるというものでした。
機械工学士であるデールさんはすぐに車輪づくりを始めました。
車輪の素材には、自宅に合った飛行機の模型の車輪を使用。
お金がかからずに車輪は完成しました。
そしてその後、ジュードさんとデールさんはでき上がった車輪をミセスTに取り付けてみました。
するとそこには、驚きの光景が広がっていました。
嵌った車輪
なんと、これまで歩けなかったミセスTは車輪をつけるとすぐに前に向かって進み始めたのです。
その後すぐに車輪の間隔を掴んだミセスTは、
数時間後には前足があった頃の倍以上のスピードで歩き始めるほどになりました。
ジュードさんは当時を思い返して次のように語ります。
「ミセスTは車輪を装着すると、まるでターボを積んでいるかのように速く進むようになりました。
そんな彼女の姿に、私たちも大きな驚きを覚えました」
優しさが起こした奇跡
どんな治療を施しても歩くことができなかったミセスT。
しかし今は、ジュードさんとデールさんの優しさとひらめきによって自由を取り戻すことが出来ました。
ミセスTは、今も車輪の力で何不自由ない暮らしを送っているそうです。
実は、ミセスTのようにリクガメがネズミに襲われるというケースは珍しくないそうです。
ミセスTのように足を食べられてしまったというリクガメは他にも多くいるかもしれせんが、
こうやって車輪を使うアイデアでもしかしたら多くのリクガメを救えるかもしれませんね。
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