クーポンで支払う
数年前のこと、投稿者の女性は大学の学費を稼ぐため文具店でレジ打ちのアルバイトをしていたそうです。
ちょうど学期前の繁忙期で、その日は店長もレジに入るくらい忙しかったそうです。
そこに7歳くらいの娘を連れた、上流階級風の財布を持った女性が来店しました。
女性は商品をポンっとレジカウンターに放り投げるように置きました。
そして「これを使うわ」と数枚のクーポンを押し付けました。
投稿者の女性は微笑みかけ、
「問題なくおすみですか？」と声を掛けたそうです。
しかし女性客はその言葉にも見向きもせず、携帯電話をいじっていました。
その横で女性の娘さんは静かに立っていました。
仕方なく商品を袋に入れ、会計のためクーポンをスキャンしましたが、レジのコンピューターは受け付けませんでした。
よく確認してみると、そのクーポンは1年前に失効していたのです。
お客の言葉
投稿者の女性は、
「お客様、有効期限が過ぎていますので、このクーポンは使えません」
と失礼のないように言いました。
すると女性客は、
「どうして？！客がクーポンを使うと言っているのよ！素直に従えばいいのよ！」
と激しくまくし立てました。
その上、
「店長を呼んでちょうだい！こんなバカげたことに時間かけるヒマないわ！」
とキレる始末。
このままでは埒があかないと、投稿者の女性は店長を呼びに行きました。
店長が来るのを待っている間、その女性客は大人しく立っていた娘に向かい、
「ほらね？！みた？！だから大学に行って勉強しなきゃいけないのよ！ じゃないと、あの人みたいに一生レジ打ちで終わるのよっ！」
と甘い声で話しかけていました。
「私はちゃんと大学に通っているし・・・これはバイトだし・・・」
投稿者の女性は、思わず言い返しそうになりました。
しかし口にしようとした瞬間、涙が溢れてきたのです。
「私はここのスタッフみんなが好き、みんなを侮辱しないで・・・」
その時、店長が現れました。
「いかがされましたか？」
一体、店長はこの女性客にどのような対応をしたのでしょうか？
毅然とした態度
まず店長は女性客から事のいきさつを聞きました。
店長はしばらく黙って考えていました。
そして突然女性客の商品を袋から出したのです。
「何をしているの？」声を荒げる女性客。
店長は優しく丁寧に、しかしながらきっぱりとした口調で言ったのです。
「私の店の従業員を侮辱するのならおひきとり下さい。私どもは貴女と取引するつもりはございません」
店長は先の二人のやりとりを知っていたのです。
この店長の見事な対応に、レジに並んでいたお客さんたちは驚きながらも、
「よく言ってくれた！！」という雰囲気に包まれていたそうです。
居たたまれなくなった女性客は顔を紅潮させて、
「こんな店、二度と来るもんですか！あんたの上司にいってクビにしてやる！私を誰だとおもってるのっ！」
と捨て台詞を言い、娘の手をひいて店を出て行ったそうです。
女性客が帰った後、店長は投稿者の女性に
「裏で休憩しておいで」と優しく声をかけたそうです。
そして数年たった今も、投稿者の女性はこの店長の誠実な人柄が忘れられない、と言います。
この店長は相手が大切なお客様であろうが、理不尽な申し出には屈することなくきっぱりと部下を守りました。
見事ですね。
このような上司の下で働くことが出来てラッキーでしたね。
きっと社会人となっても、この上司の見事な精神は彼女に受け継がれることでしょう。
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