少女の表情
この日、フェドリックさんがフライトしていたのはシアトルからサンフランシスコ行きの便でした。
フェドリックさんが目にしたのは、身なりの整った男性と一緒に搭乗した一人の少女でした。
少女の年齢は14〜15歳位で、一緒にいる男性とは違い服装はボロボロだったといいます。
そして何より違和感を覚えたのは少女の表情…。
その表情から伺い知れたのは『絶望』だったのです。
フェドリックさんは少女の様子が気になり、話しかけようとしましたが一緒にいる男性はそれを遮り、
頑なに話をさせようとはしませんでした。
その様子にフェドリックさんの直感が働いたのです。
秘密のメモ
男性と少女の関係に疑問を感じたフェドリックさんはある行動を起こしました。
その行動こそが『機転が利いた』ものだったのです！
フェドリックさんは一緒にいる男性には気づかれないよう、少女にトイレに行くよう勧めました。
そして、フェドリックさんは彼女が入るトイレの鏡にメモを貼っておいたのです。
そのメモの内容は助けを必要としていないかどうかを確かめるためのものでした。
そしてそのメモの答えは、『私を助けてください』だったのです。
少女の意思を確認したフェドリックさんはすぐさま機長にその旨を伝え、空港に警察を呼んだのです。
訓練生
アメリカの移民税関捜査局によると、
2016年に人身売買の罪で逮捕された数はアメリカ国内だけで2,000人にも及んだそうです。
こういった状況を踏まえ、
アメリカでは元客室乗務員が創設した「Airline Ambassadors」という団体が、
客室乗務員らに人身売買を見抜く訓練を提供しており、フェドリックさんも訓練を受けた1人だったのです。
機長からの通報を受け、空港で待機していた警察官により男は現行犯逮捕され、
少女は無事に保護されました。
当時フェドリックさんは自らの電話番号を少女に伝え、
現在大学生となった少女とは今もなお連絡を取り合っているそうです。
フェドリックさんの機転の利いた行動のおかけで新たな人生を歩むことができた少女は、
フェドリックさんに心から感謝していることでしょう。
出典：NBC News
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