婚約指輪の価値
ビリーさんは小銭に入った指輪に気が付き、その指輪を査定するために宝石店を訪ねていました。
その査定結果にビリーさんは驚きます。
本物のダイアモンドを使ったその指輪は、
4,000ドル(2017年現在、日本円で約46万円)という破格の価値がつき、
査定した宝石商は現金買取を申し出てきました。
「そのお金があれば、人生を変えられる」とビリーさんは思いました。
そして、しばらくの間立ちすくんでいましたが誰かの大切な物を自分のために使うのはよくないと思い、
その場を立ち去ります。
そして指輪は大切に所持していました。
憔悴した女性
サラさんは大切な指輪を紛失し、憔悴しきった様子で小銭を寄付した場所へ向かいました。
そこにはあの男性ホームレスの姿が…。
『私のことは覚えていないだろう…、もう売ってしまったのかも…。』
不安な気持ちでビリーさんに近寄ります。
「あの、私のことを覚えていますか？」
そうサラさんは尋ねました。
「もちろん、覚えているよ」そう言ってビリーさんはカバンの中から婚約指輪を取り出し、
サラさんに渡したのです。
「この指輪が、あなたにとってどれほど大切なのか分かりますよ」
自分が経済的に困難な状況にも関わらず指輪を売らずに返してくれたビリーさんに、
サラさんと婚約者の方は感激しました。
ビリーの奇跡
その後ビリーさんの人柄に感動したサラさんと婚約者の方は、
ビリーさんを援助するために「資金調達キャンペーン」を立ち上げました。
この話に賛同した人々によって集められた寄付金は、
20万ドル(2017年現在で、約2,300万円)もの額に達しました。
キャンペーンの広報により、
音信不通だったビリーさんの姉妹とも16年ぶりに連絡を取ることもできました。
そして、時には橋の下で過ごすこともあったビリーさんは安全に暮らせる場所を見つけられたそうです。
「神の祝福だったのか、私にもまだ品性が残っていたのですね」
ビリーさんはこのように語っています。
いくら辛い状況であっても、謙虚で美しい心があればいつかは救われる日が来るのではないでしょうか。
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