リンゴ3個の生活
彼女が減量のためにとった方法は毎日リンゴ3個のみを食べ、
スパークリングウォーターで空腹を満たすというものでした。
リンゴ以外の食事は1週間に1度、一切れの魚か鶏肉を摂る事でした。
「9月に32~34のサイズが入らなければならない」と真面目な彼女は無理なダイエットに励み、
とうとう数カ月で9キロの減量に成功したのでした。
身長は178センチに対して体重は47キロになり、
一般女性と比べると明らかに痩せすぎですが、活躍する一流モデルと同じような体型になったのでした。
トップモデルになれたのに…
ヴィクトワールさんはサイズの小さい服が着られる細い体になり、
パリ、ミラノ、ニューヨークで大きな仕事を受けることができ、一気にスターダムを駆け上がります。
彼女をモデルに起用する企業は、アレキサンダー・マックイーンやMiuMiuなどの名立たる一流ブランドです。
一流メゾンのモデルに起用されるようになったヴィクトワールさんは、トップに上り詰めていました。
華やかな世界の裏側でヴィクトワールさんは無理がたたり、ショーの間に気を失ってしまうことも多くなりました。
また脈が弱くなり骨粗鬆症、髪の毛の脱毛、生理が止まるなどヴィクトワールさんの体はボロボロに。
しかし自分の健康より手に入れたトップモデルの地位のために、現状を変えることなく頑張り続けます。
日本もアイドルも写真に補正を入れることがあります。
基本はお腹やお尻などを細く見せる補正ですが、ヴィクトワールさんに対する補正は逆で、
太ももや頬をよりふっくら健康に見えるように補正されていたのでした。
ヴィクトワールさん曰く、
「(モデルの)女の子たちは、私が嘘をついているというかもしれない。
それほど彼女たちはこの仕事を続けたいのだと思う。」と言っています。
モデルは世間がモデルの実態を知られないように、
メディアや誰かと会う時は軽く食事し、カメラが撮影されない所で隠れて吐いてしまうのだそうです。
それは批判を避けるためなのです。
孤独と鬱状態からの脱却
ヴィクトワールさんは18歳から社会人としてモデルの仕事をしていますが、
モデルは世界中を一人で移動し、自己の責任で仕事をしていくという孤独な状況でした。
落ち込み、鬱状態になり、その内拒食症と自殺願望の症状に翻弄された彼女はとうとう未遂ではあるものの、
自殺を図ってしまうのでした。
モデルを始めて8カ月のことでした。
「誰も理解してくれませんでした。みんなからは
『夢の様な生活を手に入れたのに』といわれたけれど、私はその時人生で一番惨めでした。」
そして彼女はモデルという華やかな世界から身を引くことにしたのです。
ヴィクトワールさんは23歳の時、
『どんなに痩せても痩せ足りない―あるトップモデルの日記(原題:Jamais assez maigre: Journal d’un top model)」という本を出版しました。
本の中で「シャネルのスーツは胸のある女性には合わない」と発言したことのある
ドイツ出身のファッションデザイナー、カール・ラガーフェルドさんを強く批判しました。
「女性の胸はあって普通のことなのに、なぜ女性の体に合う服を作らないのか?」という悲痛な叫びともとれます。
彼女の今とモデルの世界
そんな中、フランスの議会はモデルのこうした裏世界の状況にメスを入れました。
極端に痩せる細身のモデルを禁止する法案が可決したのです。
ヴィクトワールさんが手記を発表する1ヵ月前の事でした。
議場で彼女の手紙が読まれ賛成票を多く獲得する結果に繋がったそうです。
現在、元の健康的な体に戻ったヴィクトワールさんは次の夢に歩きだしています。
それは女優になること。
ヴィクトワールさんはモデルを目指している、未来ある女の子たちにこんなアドバイスを送っています。
「誰かが痩せなさいと言ってきたら、逃げなさい」
モデルの裏世界のことを外へ漏らしてはいけないと緘口令が敷かれているため、
モデルたちは拒食症を患っているのだと推測できます。
華やかな世界に目がくらんでいる状況では冷静な判断などできません。
一流ブランドの方にはぜひ健康な体に合う洋服をデザインし、
華やかな世界に絶望ではなく夢が溢れるようにしていただきたいですね。
そしてヴィクトワールさんの夢が、健康な体で今度こそ叶うと良いですね。
出典:サプライズ
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