犬とホームレス
ブラジルに住んでいる黒い犬がいました。
名前はネガオと言います。
元気でいつもはしゃぐネガオを可愛がっていたのは、ホームレスの男性でした。
2人はどんな時でも一緒でした。
必ず傍にいて、とても相思相愛でした。
しかし、不幸にも男性は感染病に掛かってしまいました。
突然倒れて苦しむ飼い主を目の当たりにしながらも、ネガオは逃げる事をしませんでした。
男性を運ぶ救急車の後を必死で追い掛けて、病院まで走ってきました。
ストレッチャーの上に寝転んで病院内に入っていく様子から、ネガオは視線を外す事はありませんでした。
残念なことに男性は感染病により命を落としてしまい、二度と病院から出てくることはありませんでした。
ネガオはそれを知る由もなく、病院の前を飼い主が戻ってくるまで離れようとしませんでした。
里親はいりません…！
やがて時は流れ、ネガオが待ち続けて8か月が過ぎました。
それでも最後に飼い主を見た場所から一歩も離れようとしません。
救急車が寄って来ればすぐ駆け寄っていくネガオ。
飼い主が乗っているのか確かめます。
病院のスタッフたちは亡くなった飼い主を待ち続けるネガオの事がかわいそうと思い、
シェルターに連絡を入れました。
早くも里親が決まり、新しい家族に引き取られました。
しかし、ネガオは家を抜け出して病院の前に戻ってしまいます。
今まで二回ほど引き取られましたがどうしても飼い主に会いたいのか、
ネガオはひたすら病院の前で待ち続けていました。
その姿を見た病院のスタッフたちはある考えを思いつきました。
病院の公式犬・ネガオ
誰に引き取ってもらうよりも、今はネガオの気が済むまで病院の前にいさせてあげた方がいい、
とスタッフたちは決断しました。
ネガオは病院のシンボルとなり、病院の庭で暮らすようになりました。
定期的に獣医の検査に受けてもらって、常に健康でいられるように地元の動物愛護グループの助けを借り、
散歩に連れて行ってもらうなどしています。
こうしてネガオは病院の公式犬となり、今でも飼い主の帰りを待ち続けます。
きっと天国にいる飼い主も、ネガオに出会えて良かったと思っているのでしょう。
そして、ネガオがいつか自分の傍に戻ってくることを、待ち続けているのかもしれません。
出典：サプライズ
【関連記事】
＊森の中で発見された彼の遺体→彼の忠誠心の高さが作り出した物語に、街の人々は心臓が止まりそうになった…！
＊野良犬が恋したのは地球の裏側に住む女性→彼女の再訪を一途に根気強く待ち続けたら・・・
＊通行人に石を投げられたホームレスの男性が入院→男性を8日間も待ち続ける愛犬の愛に涙…！
＊引退した盲導犬が11年ぶりに元飼い主と再会→子犬の頃に戻り、甘える姿に涙が止まらない…！
＊家に帰った兵士を出迎える耳もほとんど聴こえない老犬！もう一度あえた瞬間に涙が止まらない・・・
