顔が腫れ上がり、40度の高熱が…
コンディションも上々だったパージヴァルでしたが、異変が見られたのは本番3日前。
朝、厩舎へ行ったアデリンデ選手が目にしたのは顔が腫れあがり、
苦しげに壁を蹴っているパージヴァルの姿でした。
熱を測ると40.0度の高熱。
毒をもった虫に刺されたのです。
彼女はパージヴァルの傍にいて1時間ごとに体温を測り、看病しました。
厩舎から出ようとするとパージヴァルは
「行かないで」と目で訴えたそうです。
彼女は片時も離れることなくつきっきりで看病しました。
その甲斐あって、本番の前日にはかなり回復してきました。
しかしアデリンデ選手の心は大きく揺れました。
「あと1日休ませてあげたい。あと1日あれば…。」
彼女は何よりもパージヴァルの健康が1番大切、と思ったのです。
そして本番当日の彼女の決断を、次のページで詳しくご紹介いたします。