異常な怯え方
エンジェルの怯え方はあまりにも異常でした。
今まで多くのケースを見てきたスタッフでさえ、経験のない程の状態だったそうです。
獣医さんも驚き、想像を絶するような酷い虐待にあったのだろうと診断しました。
動物をここまでにさせてしまう程の虐待とはどんなものでしょう。
本当に悲しすぎて許しがたい行為です。
言葉も見つかりません・・・。
ご飯をあげても、誰かが見ていると怖くて食べることができませんでした。
きっかけ
エンジェルをどうにか救いたいと思いながらも、どうすることもできない日々が続きました。
そんなある日、保護施設に新しい犬がやってきました。
ここにやって来たということは、恐らくその犬も何か辛い出来事を経験しているのかもしれません。
新しいその犬は、エンジェルと気が合いました。
何かお互いに通じるものを感じたのかもしれません。
2人(犬)は心を開き、友達になりました。
半年後・・・
施設にきてから半年後。
エンジェルは、心を取り戻してくれた「友達」と遊んだり遠吠えをしたり、元気な姿を見せてくれるようになりました。
それにしても、ここまでくるのに半年もかかりました。
もしも「友達」の存在がなかったら、今でもエンジェルはどうなっていたかわかりません。
それだけ心の傷が癒えるには時間がかかる、ということだと思います。
しかしながら、今後も油断はできません。
エンジェルが本当に幸せに生きていくためには、愛情いっぱいの新しい環境が必要でした。
ということは、その時は「友達」とお別れをしなければなりません。
新たな出発
やがて、その時がやってきました。
エンジェルに新しい飼い主さんが現れたのです。
これで「友達」とはお別れをしなくてはなりません。
けれどもその飼い主さんは、エンジェルのことを本当に親身になって考えてくれる人でした。
エンジェルにとって最も良い環境とは何かを真剣に考えたのです。
それは「友達」も一緒に連れていくことだと飼い主さんは確信しました。
今エンジェルは、「友達」と一緒に愛情をたっぷり注いでくれる新しい飼い主さんの元で、幸せに暮らしています。
今回のエンジェルは本当によかったと思います。
しかし世界には、今この時にも虐待を受ける動物たちがいること、それを科している人間がいるということに、悲しみと怒りを感じずにはいられません。
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