俺「なんかさ・・・かっこよくね?俺達。」
本田「かっけえかも!ぜってえいける!やれるって!」
坂倉「・・・俺もやる気出てきた!やってやろうぜ!」
精神的にも頭脳的にもまだまだ子供な彼らは無鉄砲なことに気付かない。
気付かないまま日々は過ぎていき、運命の土曜日を迎える。
予定通り本田の家に集まる。
夕方の5時に集まったがみな、誰も口を開かなかった。
4日前にバカ騒ぎしていた勢いは既に冷め、現実に行動を起こすことにみな恐怖感を覚えていた。
しかし、少年たちは引く術を知らなかった。
一度乗りかけた船。降りることは恥と思っていた。
重苦しい空気の中、予定時刻の11時を迎える・・・
本田「よし・・・行こうぜ!」
俺・坂倉「・・・・うし!いこう!」
本田の部屋は家とは離れたプレハブであり、夜中に抜け出すのは容易だった。
3人自転車にまたがり目的地へとこぎ進めていく・・・
外は夏を前に蒸し暑かった・・はずだった。
しかし緊張感に包まれ、背中には冷たい汗がまるで生き物のように滑り落ちていくのを感じる・・・
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