354: ◆b5E8Z05uGA :2013/04/04(木) 14:45:01.84 ID:CXx4DyEr0
目の前には霊子さんが心配そうに顔を覗き込んでいる
その後ろには霊子さんの体が透けているせいで月が見える
霊子「大丈夫ですか!?」
男「大丈夫・・・」
なんだか力が抜けて楽になった
霊子「あ・・・」
霊子さんの体がどんどん薄くなっていく
ついに別れの時だ
男「霊・・・子さん・・・」
霊子「男さん・・・」
月光が俺たちを照らす
男「元気で・・・」
霊子「私はもう死んでますよ・・・」
最後に霊子さんは笑った
俺は触れないと分かっていても手を伸ばした
その手を包むように霊子さんが握る
手に握られた感触はなかったけれど・・・
俺たちは確かに触れ合ったはずだ
霊子「男さん・・・ありがとう・・・」
そして・・・
気がついたら風邪を引いてぶっ倒れた俺だけが月の光を浴びていた
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