巣立ちの日
ベラはハリソンさんの家で、木ノ実をたくさん食べて順調に回復していきました。
すっかり元気になったベラは、翌年の4月には3匹の仲間と共に野生へ還って行きました。
野生に還されたリスたちは、興奮して走り回り回っていました。
もとの場所に帰ったことが、よほど嬉しかったのでしょう。
しかし喜ぶリスたちとは反対に、ハリソンさんは寂しい思いを募らせました。
これでもう、ベラたちとは会えなくなるだろうと思っていたのです。
1つ目の驚き
しかし、それからわずか数日後のことでした。
去ったはずのベラが、再びハリソンさんの家を訪れたのです。
その日から、ベラは来る日も来る日もハリソンさんの家に顔を出すようになりました。
一度野生に返したリスが、こうして会いに来るのはベラが初めてでした。
ダイニングの窓を外から覗いているベラ。
まるで、「遊びに来たよ」と言っているようですね。
2つ目の驚き
そんな日が続いたある日、ふらりとやって来たベラが足を負傷していました。
ハリソンさんは、また昔のようにベラを保護してやりました。
そしてその怪我も治り、ベラを再度自然に還そうとした時でした。
なんと、ベラは3匹の子リスを出産したのです。
「私が育てたリスの赤ちゃん。そして、その赤ちゃんの面倒まで見ることになるなんて、本当に驚きだわ」
ハリソンさんは嬉しそうに語りました。
母親となった今でも、ベラはハリソンさんの家を訪問し続けているとのこと。
野生のリスとの交流は珍しいことですね。
それだけハリソンさんが、愛情を持ってベラを育てたということなのでしょう。
ベラとハリソンさんとの、この関係が末長く続いていくと良いですね。
【関連記事】
*好奇心旺盛なイルカが水槽の中から外にいるリスを発見!その結果・・・(笑)
*リスの生態を描いた公園の看板にまさかの実例!う〜ん、これは分かりやすい(笑)
*幸せをもたらすかもしれない「白いリス」がイギリスの公園で見つかった!
*母親に見捨てられた子鹿が人間の優しさに触れたことで再び家族の元に帰るまでの記録に心温まる…!
*プーズーが日本にやって来た!高さが40センチしかない世界最小の鹿をご存知ですか?