「バルーはどこ?」
地下牢の劣悪な環境の中で一緒に暮らしてきたベンガルトラのシェアカーン、アメリカグマのバルー、アフリカライオンのレオ。
バルーの手術であった日は、3匹が初めて離れ離れになった日でもありました。
レオとシェアカーンはバルーがいないことが心配になり、
「バルーはどこ?」と言っているかのように鳴いていたそうです。
3匹は劣悪な環境の中で一緒に暮らし続けるうちに、いつの間にか固い絆で結ばれていたのです。
野生には帰せない…
その後、整った環境と食事で3匹は成長していきましたが、野生に帰せそうにもありませんでした。
そこでアニマル・シェルターの「ノアの箱舟」で、絶滅危惧種の保護ということで3匹は引き取られることになりました。
一見すると激しいケンカを起こしてしまいそうな3匹の組み合わせですが、15年間何もトラブルは起きなかったそうです。
面倒見の良いシェアカーン
トラのシェアカーンはとても面倒見が良く、よく2匹にこんな感じでスリスリしているそうです。
シェアカーンにスリスリされたら、スリスリされたバルーも、お返しにスリスリ。
トラは本来群れで行動することのない動物ですが、シェアカーンは3匹一緒に過ごす時間が大好きだそうです。
そんなシェアカーンですが、2014年に椎間板症と診断されました。
それでもきちんとリハビリを受けながら、3匹と元気いっぱいに過ごしているとのこと。
のんびり屋さんっぽいけど好奇心旺盛なレオ
一方ライオンのレオは、お昼寝が大好き。
お気に入りのシェアハウスの軒先のスペースで気ままにお昼寝。
狭い檻にいたせいで、鼻先が擦れて感染症を患ってしまいました。
感染症は完治しましたが、傷跡が今も鼻先に残っています。
レオにはたてがみがないので雌に見えますが、実はオスです。
幼い頃に去勢された影響で、たてがみが生えてこないのだそうです。
お昼寝大好きということでのんびり屋さんのように感じますが、実は3匹の中で一番好奇心旺盛だとのこと。
新しいおもちゃにはレオが真っ先に食いつくのだとか。
本当の兄弟のような動画はこちら!
本来なら全く違う場所に住んでいたはずの3匹は、悪質な人間が作り上げた劣悪な環境の中で絆を育みました。
辛い過去を乗り越え、今や本当の兄弟のように結ばれています。
しかし、この3匹はたまたま発見されただけかもしれません。
実際、もう少し発見が遅かったらもう手遅れだった可能性が高かったと言います。
そして、この3匹の過去のように人間によって虐げられている動物たちがいるかもしれません。
世界中の動物たちが、本来あるべき姿で暮らせる世の中にしていきたいですね!