子グマとソーセージ
以前、知床財団はこのような内容をパンフレットに記しました。
それによると夏にメスのクマが、
多くの車が行き交う国立公園の入り口近くへ現れるようになったそうです。
クマの目的は、観光客が投げ与えるソーセージです。
クマにとって、本来人や車は警戒すべき対象でした。
その認識が、「ソーセージという餌をもらえる対象」に変わってしまったのです。
知床財団がクマを追い払おうとしたものの、
翌年の春頃にはとうとう市街地に出現するようになってしまいました。
そして、小学校のそばでシカの死体を食べる所が目撃されるようになります。
子どもたちが、通学途中にクマと鉢合わせしたら大変なことです。
本来、知床の森で生まれたこのクマは自然の摂理に従って、
その生涯を終えた時は知床の土へと還るはずでした。
しかし通学中の子供達や市街地の人々を守るため、
人間が与えたソーセージのせいでライフルの銃弾をくらい、
そのクマは生涯を終える運命となってしまいました。
このお話の詳細は、こちらをご覧ください。
ポイ捨ての危険性
冒頭の子グマがたびたび道路へ現れるようになり、
いつしか「人間に危害を加える可能性がある」と判断されてしまったらどうなるか。
射殺されたメスのクマと同じ未来を辿る可能性が考えられるのです。
知床財団はこのように訴えています。
「ごみのポイ捨てはどこであってもあるまじき行為ですが、さらにそれを野生動物が口にすればそれは間接的な餌付行為にあたります。野生動物が道路を餌場と学習してしまった場合、それは人にとっても動物にとっても決して良い結末とはなりません。どうか、ゴミを捨てないでください。直接・間接問わず、野生動物には食べ物を与えないでください。」
何の気なしにやってしまったゴミのポイ捨てが、間接的な「エサやり」になってしまうのです。
それが最終的には、尊い命を奪ってしまうかもしれません。
ぜひこの事実を忘れないでください。
そして家族や知り合いに、ぜひ共有していただけると幸いです。
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