9歳の自分の息子がガンでこの世をさったのに母親が一滴も涙を流さなかった理由に胸が熱くなる…!

ナオじゃなきゃダメだよ

ガンと闘っていた直也君をいつも支えていたのは、母親の敬子さんでした。

想像を絶するような痛みに耐えているであろう我が子に敬子さんは、

「代われるものなら代わってあげたい」と言っていました。

直也君はそんなお母さんの言葉を聞いて、このように言ったそうです。

「ダメだよ。ナオでいいんだよ。ナオじゃなきゃ耐えられない。お母さんじゃ無理だよ」

自分が一番苦しい思いをしているはずなのに、お母さんを気遣うほどの優しい子どもでした。

直也君の病状は一向によくならず、ついに2001年6月には骨髄へとガンは転移してしまいました。

全身にガンが転移してしまった直也君に、もはや為す術はありませんでした。

お母さんを悲しませたくない

痛みは日を追うごとに激しくなりましたが、

できることはモルヒネを投与して痛みを和らげることだけでした。

そして器官が炎症を起こし気道を圧迫、呼吸困難の発作が直也君を襲いました。

身をよじらせて苦しむ我が子を前にして母の敬子さんはパニック状態になり、

泣きながら主治医を探しました。

ようやく発作が少し収まりホッとしたのも束の間、医師からは「もってあと半日」と宣告されました。

病室に戻って気丈に振る舞う母親に、直也君は9歳の子どもとは思えないような言葉を発したのです。

「お母さん、さっきナオがあのまま苦しんで死んだらおかしくなっていたでしょ。
だからナオ、頑張ったんだよ。
ナオはおじいさんになるまで生きるんだ。
頑張れば最後は必ず幸せになれるんだ。
苦しいことがあったけど最後は必ずだいじょうぶ」

痛みに耐え、自分の死が近いことを知りながらも直也君は敬子さんを安心させようとしていたのです。

直也君は2001年7月2日に、静かに息を引き取りました。

身は滅びても

直也君は医師の「あと半日」と宣告された後、2週間も生きたといいます。

それは直也君の、『生きたい!』という強い気持ちがあったからだと思われます。

直也君は入院中に看護師さんに言ったことがありました。

「あのね、ナオは今死ねないんだよ。お母さんの心の準備ができていないから。今はまだ死ねないんだよ」

5歳で発病し、再発と手術を繰り返して病気と闘った直也君。

苦しかった人生でしたが、家族を思う優しさに溢れていた生涯でもありました。

直也君が亡くなった直後、敬子さんは一滴も涙を流さなかったそうです。

それは、直也君の遺していった言葉を胸に刻んでいたからでしょう。

「もし、ナオが死んでも暗くなっちゃダメだよ。明るく元気に生きなきゃダメだよ。」

「身は滅びても命は永遠だよ」

敬子さんの手記はテレビや新聞などで大きく取り上げられ、話題となりました。

もう助からないとわかっていながら、生きることを最後まで諦めなかった直也君。

そして、家族を悲しませまいとする直也君の愛情あふれる言葉の数々。

「頑張れば幸せになれるよ」

直也君のこの言葉は大人でさえも勇気を与えられますね。

出典:涙が止まらない!!感動の実話本 「がんばれば、幸せになれるよ」

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