何かおかしい…
写真家のPatty Waymireさんは白い大地で生き生きしているホッキョクグマの写真を撮影するため、
アメリカの中でも北極圏に位置するアラスカ州にあるバーター島へ訪れました。
彼女は銀世界で撮影を行うため、2016年9月~10月という時期にアラスカに訪れました。
バーター島では念願のホッキョクグマに遭遇し、撮影を行ったのですが…。
https://www.instagram.com/p/BL092vsA52K/
この写真には確かにホッキョクグマは写っているのですが、何かがおかしいと思いませんか?
そうです。
本来あるはずの銀世界が、このホッキョクグマの背景には広がっていないのです。
9・10月のバーター島は本来であれば一面銀世界の素晴らしい島です。
しかし、彼女が訪れたバーター島は雪の影すらない島でした。
https://www.instagram.com/p/BLb220Rg8xU/
そんな島でのホッキョクグマはまるで夏を満喫しているようです。
https://www.instagram.com/p/BLOa0I0A6Iz/
地元住民に彼女が話を聞くと、どうやら季節はずれの暖かさで海氷の形成が遅れているため、
このような状況になってしまっているとのこと。
深刻な問題
一見、雪も氷もない島にいるホッキョクグマの姿は珍しい光景なので興味深い感じですが、
この季節はずれの暖かさはホッキョクグマにとって深刻な問題を起こしているのでした。
それは生きていくために必要不可欠な食料の問題です。
https://www.instagram.com/p/BMhx379AS1b/
ホッキョクグマは、主にアザラシを捕食して生きています。
そんなホッキョクグマのエサとなるアザラシは流氷の上で出産し、
赤ちゃんは氷の上で生活しながら泳ぎ方や餌の取り方を覚えるのです。
しかし流氷が減っているため、アザラシの赤ちゃんの3/4が死亡してしまい、
ホッキョクグマはアザラシを捕食するのが困難になっているのです。
またホッキョクグマの身体が白いのは、
銀世界の北極圏で大きな体が目立たないための保護色の役割があるのですが、
この状況だと逆に目立ってしまい、さらにエサの捕食が難しくなってしまいます。
「雪もない、氷もない」
彼女はこの旅で撮影した写真には「雪もない、氷もない」というタイトルが付いています。
彼女の撮影した写真を見た人たちからは、
「素晴らしいけど、悲しい写真」だとコメントが寄せられています。
https://www.instagram.com/p/BLfQZWKF0z9/
アラスカのこのような状況は地球温暖化が原因です。
地球が温暖化している原因は諸説ありますが、人為的な温室効果ガスの増加による影響は否めません。
その他のホッキョクグマの写真はInstagramで公開されていますので、是非ご覧下さい。
出典:Instagram
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