「オランウータン」という『商品』
インドネシアのスマトラ島北部にあるボルネオ島は、
オランウータンの数少ない生息地の一つとして有名です。
先日そのボルネオ島で、野生のオランウータンがロープで木に縛りつけられている状態で発見されました。
ヤシ油のプランテーションによって大規模な工場建設がなされ、
ボルネオ島のオランウータンは居場所を奪われています。
そんな状況に紛れて、一部の地元住人たちが高値で売れるオランウータンを捕獲・誘拐し、
密売ブローカーに売ることがあるそうです。
このオランウータンは、まさに密売ブローカーに売られる直前のオランウータンだったのです。
絶望
今回、売買目前で救出されたオランウータン。
密売者によって木に縛り付けられていたと考えられます。
しかし、このオランウータンはロープを外そうともがいたり、抗ったりする様子がありません。
散々もがいたり、抵抗したりしたのかもしれません。
しかし、どうあがいても助からないと思ってしまったのでしょう。
その姿には生気がなく、すべてを諦めてしまったかのように見えます。
目は希望の光を失い、この状況に絶望しているようです。
その後
このオランウータンは密輸される前に保護団体によって救出されたため、ケガの治療を受けられました。
治療の甲斐もあって体力も回復し、このオランウータンは再び野生に戻れることになりました。
今回のように密輸される前に救出されることは奇跡的です。
ほとんどのオランウータンは密猟されてしまえばそのまま密輸され、2度と戻って来られません。
密猟や密売は「命を商品として扱う」という許すことのできない犯罪です。
このような悪事が私たちの知らないところで行われています。
このような犯罪がいつかゼロになってほしいです。
出典:The Dodo
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